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第1土曜特集 構造生命科学による創薬への挑戦
計算機から創薬へ
計算機から創薬へ
In silico drug discovery
白井 宏樹
1
Hiroki SHIRAI
1
1アステラス製薬株式会社モダリティ研究所専任理事,筑波大学グローバル教育院生物情報領域
キーワード:
In silico創薬
,
構造多様性
,
分子認識
,
機械学習
,
富岳
Keyword:
In silico創薬
,
構造多様性
,
分子認識
,
機械学習
,
富岳
pp.632-636
発行日 2021年8月7日
Published Date 2021/8/7
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27806632
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In silico創薬,計算創薬,AI創薬などで表現される計算機を用いた創薬の分野は,急激な期待の高まりを受け大きなビジネス市場を形成しつつある.背景に計算機,ソフトウエアの劇的な進化やデータ急増があげられる.深層学習技術の活用はまだまだこれからという状況にもかかわらず,本分野がすでに進展著しい点は重要である.さまざまな分野で破壊的革新を与えつつある深層学習は,本分野の進展をさらに加速すると期待されるからである.一方で,計算にさきだって構造情報の泥臭い整理・分析(curation)が必要なのは昔から変わっていない.また,いくらソフトウエアが進展しても立体構造の多様性,分子認識の複雑さなどの本質が変わるわけではなく,確固たる基礎研究や社会インフラの整備が引き続き肝要である.そこで本稿ではin silico創薬の現状,問題点,展望を把握することを目的とする.幸いなことに,本分野の牽引役である5名の先生方に執筆いただくことができた.多忙ななかお時間を割いていただいたことに心から感謝申し上げたい.本稿では,露払いとして創薬現場の視点での記載を行う.
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