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アナログ計算機
宇都宮 敏男
1
1東大・電子工学
pp.1266
発行日 1969年12月15日
Published Date 1969/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542906639
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微分方程式の変数を,電圧に相似させて解く電子回路システムをアナログ電子計算機という.この基本となる電子回路は,微分演算(dy/dt)の逆である積分演算(∫ydt)を行なうアナログ積分器である.
図1において増幅器は十分大きな(104すなわち80dB以上)増幅度があり,極性は反転するものとする.スイッチを開いて入力を加えると,増幅器出力には入力信号と反対極性の大きな電圧が現われようとするが,コンデンサCを通じて入力にフィードバックされ,入力電圧を打ち消すように作用する.その結果,P点の入力電圧Veはほとんどゼロの状態を続ける.この間,y (t)とv′(t)がそれぞれ抵抗Rを通じて積分器の入力端子に加わっているので,図中のi(t)は次式で与えられる値をとる(P点の電圧が像とんどゼロであることに注意).
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