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特集 フットケア・足病医学――歩行・生活を守るチーム医療の確立
足病チーム医療における理学療法士の視点
A cooperative role in the multidisciplinary team of podiatry
――Physical therapists’ perspectives
林 久恵
1
Hisae HAYASHI
1
1愛知淑徳大学健康医療科学部
キーワード:
包括的高度慢性下肢虚血(CLTI)
,
歩行
,
理学療法
,
チーム医療
Keyword:
包括的高度慢性下肢虚血(CLTI)
,
歩行
,
理学療法
,
チーム医療
pp.215-218
発行日 2021年7月17日
Published Date 2021/7/17
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27803215
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歩行機能は,包括的高度慢性下肢虚血(CLTI)の予後予測因子となることが報告されている.これまで足部の潰瘍治療過程においては,患部の上皮化を阻害する可能性があるため,活動を制限されることが多かった.しかし,活動制限による歩行能力低下は予後に悪影響を及ぼすことが示され,潰瘍が完治するまでの期間 “いかに歩行を守るか” が課題となっている.歩行・生活を守るチーム医療の確立に向け,理学療法士に期待される役割は歩行能力を安全に高めることであるが,CLTIにおいては容易ではない.病態や治療過程の問題を無視した歩行練習やADL拡大は転帰の悪化につながることもある.CLTIの病態は複雑であるが,病期を分けて理学療法の役割と課題を把握し,チーム医療の確立に貢献していきたい.
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