Japanese
English
第1土曜特集 痛み――慢性痛研究の最近の話題と将来展望
画像診断
肩の画像診断における進歩と最近の話題
Progress in diagnostic imaging of the shoulder
松村 昇
1
Noboru MATSUMURA
1
1慶應義塾大学医学部整形外科学教室
キーワード:
腱板断裂
,
筋内脂肪浸潤
,
MRI
,
surface registration法
,
四次元CT
Keyword:
腱板断裂
,
筋内脂肪浸潤
,
MRI
,
surface registration法
,
四次元CT
pp.49-54
発行日 2021年7月3日
Published Date 2021/7/3
DOI https://doi.org/10.32118/ayu2780149
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肩関節は整形外科学のなかで臨床・研究ともに歴史が浅い部位であったが,画像診断と手術手技の進歩により,近年では治療戦略が大きく変化している.軟部組織障害が多い肩関節においてMRIは診断のための重要なツールであり,とくに肩腱板断裂において断裂の有無やその部位,断裂サイズの評価に必須の検査となっている.また,より正確な予後予測のため,MRIを用いた腱板構成筋の筋変性に関する定量的評価が試みられている.CTは骨や関節の評価に有利であり,画像解析技術の進歩に伴って骨折転位や骨欠損は三次元的に評価されるようになってきている.また,撮像時間の大幅な短縮により連続的なCT撮影が可能となり,関節動態を評価可能な四次元CTが導入されている.画像機器の進歩と画像解析技術の向上により,複雑な肩関節運動と疾患や外傷に伴う運動異常が今後明らかになっていくことが期待される.
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