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特集 自律神経と免疫――ここまでわかった神経-免疫相互作用のメカニズム
はじめに
Introduction
鈴木 一博
1
Kazuhiro SUZUKI
1
1大阪大学免疫学フロンティア研究センター免疫応答動態学研究室,同微生物病研究所免疫応答動態分野
pp.1087-1087
発行日 2021年6月26日
Published Date 2021/6/26
DOI https://doi.org/10.32118/ayu277131087
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神経系と免疫系は,内的・外的環境の変化を感知し,それに適応するための応答を惹起することによって,生体の恒常性維持を担う2大生体システムである.“病は気から” ということわざにも示されるように,神経系と免疫系がなんらかの形で影響を及ぼし合っていることが古くから経験的に知られていた.文献上でも,前世紀の初頭から免疫機能が神経系に制御されていること,逆に免疫系が神経機能に影響を及ぼしていることが報告されてきた.しかし,神経系と免疫系の相互作用についての研究は長らく現象の記述に終始しており,そのメカニズムについては手付かずのままであった.
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