特集 放射線科診療における肝臓がんの最新の画像診断と治療
はじめに
山下 康行
1
,
金澤 右
2
1熊本大学医学部附属病院 画像診断・治療科
2岡山大学病院 放射線科
キーワード:
肝臓癌
,
画像診断
,
IVR
,
放射線治療
Keyword:
肝臓癌
,
画像診断
,
IVR
,
放射線治療
pp.495-495
発行日 2017年4月10日
Published Date 2017/4/10
DOI https://doi.org/10.18888/rpJ.0000000026
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肝臓癌は文字通り,わが国の放射線科の中で診断治療が進んだ数少ない悪性腫瘍の一つである。1980 年頃,丁度小生が放射線科に入局した頃だが,盛んに動脈塞栓術(TAE)が行われるようになっていた。最初はゼラチンスポンジ単独で行われていたが,抗癌剤やLipiodol の併用,超選択的な塞栓など様々なアイデアが発表され,盛んに議論されていた頃が大変懐かしく感じる。一方で超音波を使った治療―エタノール治療も消化器内科医を中心に行われ,その後,マイクロターゼ,RFA と発展していった。また最近では放射線治療が肝臓癌に有効であることも分かってきている。無論他の癌同様,肝臓癌も外科治療が第一選択であろうが,他の癌と比べて肝臓癌治療の選択肢はかなり広がっている。
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