Japanese
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第5土曜特集 難治性免疫疾患――病態解明と新規治療戦略
疾患
炎症性筋疾患
Inflammatory myopathies
藤本 学
1
Manabu FUJIMOTO
1
1大阪大学大学院医学系研究科皮膚科学
キーワード:
皮膚筋炎(DM)
,
多発性筋炎(PM)
,
封入体筋炎
,
抗合成酵素抗体症候群
,
免疫介在性壊死性筋症(IMNM)
Keyword:
皮膚筋炎(DM)
,
多発性筋炎(PM)
,
封入体筋炎
,
抗合成酵素抗体症候群
,
免疫介在性壊死性筋症(IMNM)
pp.730-734
発行日 2021年5月29日
Published Date 2021/5/29
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27709730
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炎症性筋疾患は,自己免疫機序により筋を中心として炎症性変化をきたす全身性疾患で,その発症には,ヒト白血球抗原をはじめとする遺伝的背景が影響を及ぼしていると考えられる.一方,薬剤,感染症,悪性腫瘍などの後天的因子も誘因として示唆されている.炎症性筋疾患は皮膚筋炎(DM),多発性筋炎(PM),封入体筋炎,抗合成酵素抗体症候群,免疫介在性壊死性筋症(IMNM)など,臨床像や病理組織像から規定されるサブグループからなる.これらのサブグループ,さらにサブグループ内の病型ごとに特徴的な表現型を呈するため,的確な診断と分類が重要であるが,近年,筋炎特異的自己抗体が血清学的マーカーとしてきわめて有用であることが明らかになってきた.皮膚筋炎の病態にはⅠ型インターフェロンが中心的役割を持っていると考えられている.免疫介在性壊死性筋症は,抗体と補体経路に依存する病態であることが示されている.
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