Japanese
English
第1土曜特集 脳・神経系の感染症――診断と治療の最前線
脳・神経系の感染症を知る,診る
神経感染症の病理
Pathology of neuroinfectious diseases
高橋 健太
1
,
鈴木 忠樹
1
Kenta TAKAHASHI
1
,
Tadaki SUZUKI
1
1国立感染症研究所感染病理部
キーワード:
脳炎
,
脳症
,
中枢神経
,
感染症
,
病理
Keyword:
脳炎
,
脳症
,
中枢神経
,
感染症
,
病理
pp.4-9
発行日 2021年4月3日
Published Date 2021/4/3
DOI https://doi.org/10.32118/ayu277014
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感染症は原虫,真菌,細菌,ウイルスなどの種々の病原体が宿主に感染,増殖し,生体の構造,機能が傷害されることでもたらされる.神経系,とくに中枢神経系は生体内でのその重要性ゆえに,肉眼解剖学的に堅牢な構造で外部環境から保護され,組織生理学的にも,血液脳関門によって他の組織系と隔てられた特殊性を有する.しかし,何らかの契機で病原体の中枢神経系への侵入と感染が成立し,中枢神経組織に傷害をもたらした場合,感染症による脳炎,脳症といった病態が起こる.本稿では病理組織学的な観点から,代表的な脳炎,脳症,あるいはそれに類する神経感染症・疾患について,自験例を中心に実際の組織像を提示しながら概説したい.
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