形態診断に役立つ組織化学・分子生物学
―消化管感染症の病理―形態診断に役立つ病理組織所見
砂川 恵伸
1
,
堤 寛
2
1日本大学医学部病態病理学系病理学分野
2藤田保健衛生大学医学部第一病理学
キーワード:
消化管
,
感染症
,
病理
,
形態診断
Keyword:
消化管
,
感染症
,
病理
,
形態診断
pp.2047-2054
発行日 2011年12月25日
Published Date 2011/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403102756
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はじめに
消化管は口腔から始まり肛門まで外界と交通している.大腸内には常在細菌叢が形成されている.呼吸器系と同様に,無菌野ではないため,培養のみが施行され病原体が検出されたとしても,“汚染菌”か“真の感染原因菌”を培養検査結果のみから鑑別することは困難である.病理組織診断法は,感染症病原体の同定に加えて,既存組織の出血,壊死,潰瘍形成の有無などから“真の感染症”が診断可能である.本稿では,消化管感染症の形態診断に役立つ病理組織所見を中心に述べる.
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