Japanese
English
TOPICS 免疫学
1型自然リンパ球は急性肝障害において保護的な役割を持つ
Type 1 innate lymphoid cells have a protect role in acute liver injury
鍋倉 宰
1
,
渋谷 彰
1
Tsukasa NABEKURA
1
,
Akira SHIBUYA
1
1筑波大学生存ダイナミクス研究センター・革新的創薬開発研究センター免疫学研究室
pp.730-731
発行日 2021年2月13日
Published Date 2021/2/13
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27607730
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自然リンパ球(innate lymphoid cell:ILC)は,近年確立された,組織常在性の自然免疫細胞に分類されるリンパ球サブセットである.ILCは常在組織における感染や組織障害により生じた炎症性サイトカインに応答し,速やかにサイトカインを産生して局所の炎症を惹起・増幅する1,2).昨今,ILCは常在組織の炎症だけでなく,組織修復や代謝制御に寄与することも明らかになりつつある3,4).1型自然リンパ球(ILC1)は肝臓に豊富に存在し,ナチュラルキラー(natural killer:NK)細胞様のインターフェロン(interferon:IFN)-γ産生能を持つILCサブセットである5,6).ILC1はインターロイキン(interleukin:IL)-7受容体・IL-12受容体を発現し,DNAM-1などの活性化NK受容体を発現する.しかしながら,肝臓におけるILC1の生理的・病理的な役割はほとんど明らかになっていない.
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