Japanese
English
TOPICS 循環器内科学
難治性心筋症研究におけるゲノム編集
Application of genome editing for experimental research targeting cardiomyopathy
肥後 修一朗
1
Shuichiro HIGO
1
1大阪大学大学院医学系研究科重症心不全内科治療学寄附講座
pp.295-296
発行日 2021年1月23日
Published Date 2021/1/23
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27604295
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心筋症とゲノム遺伝子変異
心筋症は,高血圧や冠動脈疾患などの明らかな原因を有さず,心筋に病変の首座がある一連の疾患と定義される.心筋症は,主に画像診断による形態的な評価により,拡張型あるいは肥大型心筋症と分類されてきた.高速シークエンス技術の進歩とともに,心筋症発症にゲノム遺伝子変異が大きく寄与することが明らかとなり1),わが国においても,心筋症を定義,分類するうえで,遺伝子変異を探索することの重要性が心筋症診療ガイドライン上に明記された2).さらに,同じ心筋症であっても,遺伝子変異の有無が予後に影響を及ぼすことが報告されるようになり3),多様な疾患である心筋症は,分子機序により層別化すべき疾患群として捉えられつつある.
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