特集 血液検査で偽高値・偽低値に遭遇!その時あなたはどうしますか?
事例をもとに解釈・対応を学ぼう 血小板高値に伴うK偽高値
木村 明佐子
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1国際医療福祉大学 成田保健医療学部医学検査学科
キーワード:
Potassium
,
血液化学分析
,
血小板増加症
,
検査予測値
Keyword:
Blood Chemical Analysis
,
Potassium
,
Predictive Value of Tests
,
Thrombocytosis
pp.1272-1275
発行日 2021年12月15日
Published Date 2021/12/15
DOI https://doi.org/10.32118/J01436.2022034460
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本態性血小板血症や血小板増加症など、血小板が著増する疾患では血清カリウム(K)値が異常高値となることがあります。K値が増加する臨床的根拠がない場合、それは真の高値ではなく、増加した血小板から凝固の過程でKが放出されることによる偽高値と考えられます。そのような場合には、K値が増加する病態や疾患を把握し、患者背景と照合します。また、生化学検査や心電図所見などの確認も行います。さらに、凝固の影響のない血漿K値との差による血清K値の真偽の判断などを行います。このように、不要な高K血症の治療を回避することが重要です。
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