骨髄移植後の抗MDA-5抗体陽性の皮膚筋炎―手指診察の重要性―

Anti-MDA-5 antibody-positive dermatomyositis after bone marrow transplantation―importance of finger examination―

・骨髄移植後の抗MDA-5抗体陽性の皮膚筋炎は，手指や体幹の皮疹の頻度は通常の抗MDA-5抗体陽性の皮膚筋炎・多発性筋炎と同等であったが，ヘリオトロープ疹は少ない傾向があり，筋症状が少なかったので，通常例より診断に難渋する可能性が高い．

・骨髄移植後の抗MDA-5抗体陽性の皮膚筋炎はまれだが，通常例と同様，間質性肺炎による死亡例が多く，移植片対宿主病（graft versus host disease：GVHD）と誤診されると致命的になる可能性がある．早期診断には手指診察が有用である．

（「症例のポイント」より）