Japanese
English
特集 母斑と母斑症~モザイクをめぐる知的冒険~
Topics
私説 遺伝学的モザイクの分類と考え方
Classification of skin mosaicism
久保 亮治
1
Akiharu Kubo
1
1神戸大学大学院医学研究科内科系講座皮膚科学分野
1Department of Dermatology, Kobe University Graduate School of Medicine
キーワード:
母斑
,
カフェオレ斑
,
Blaschko線
,
チェッカーボードパターン
Keyword:
母斑
,
カフェオレ斑
,
Blaschko線
,
チェッカーボードパターン
pp.942-951
発行日 2022年11月1日
Published Date 2022/11/1
DOI https://doi.org/10.24733/pd.0000003063
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
●発生の過程において,ある1つの細胞のゲノムに生じたなんらかの変化(遺伝学的変化)がその細胞の娘細胞たちに引き継がれていくと,モザイク(受精卵の時と同じゲノムをもつ細胞と,そこになんらかの後天的に生じた遺伝学的変化をもった細胞とが混在する状態)が生じる.
●代表的な疾患として,Blaschko線に沿って分布する列序性表皮母斑や,先天性巨大色素性母斑,レックリングハウゼン病のモザイクなどがあげられる.
●モザイク疾患を理解するためには発生学の知識が不可欠である.近年の遺伝学的な解析の進歩によりさまざまなモザイク疾患の理解が進んできたが,包括的にわかりやすく理解できるような分類はまだなされていないように感じる.
●本稿では,多様なモザイク疾患をなるだけわかりやすく理解できるような分類と考え方を提案してみたい.
(「ポイント」より)
Copyright © 2022, KYOWA KIKAKU Ltd. All rights reserved.