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特集 真菌症2021
臨床例
飼いネコから感染したTrichophyton mentagrophytesによる多発性体部白癬
Disseminated tinea corporis caused by Trichophyton mentagrophytes infected from domestic cats
望月 弘和
1
,
竹田 公信
1
,
安澤 数史
1
,
望月 隆
1
Hirokazu Mochizuki
1
,
Kiminobu Takeda
1
,
Kazushi Anzawa
1
,
Takashi Mochizuki
1
1金沢医科大学皮膚科学講座
1Department of Dermatology, Kanazawa Medical University
キーワード:
Trichophyton mentagrophytes
,
体部白癬
,
ネコ
,
多発性
Keyword:
Trichophyton mentagrophytes
,
体部白癬
,
ネコ
,
多発性
pp.700-703
発行日 2021年8月1日
Published Date 2021/8/1
DOI https://doi.org/10.24733/pd.0000002569
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・自験例の原因菌は好獣性皮膚糸状菌のTrichophyton(T.)mentagrophytes(Arthroderma vanbreuseghemii)であった.
・自験例では炎症が強く,中心治癒のない皮疹が多発していた.体部白癬と診断される前に湿疹としてステロイド外用薬で治療されており,その経過中に増悪してきた.
・外用抗真菌薬で治療を開始したところ,皮疹が一時増悪した.これは免疫原性の強い好獣性皮膚糸状菌による白癬で本来炎症が強かったことに加え,ステロイド外用薬を中止したためと考えられた.その後外用抗真菌薬を継続したところ治癒した.
・好獣性皮膚糸状菌が原因と考えられる白癬やステロイド薬が使用されていた白癬では,治療開始後に一時的に症状が悪化する可能性を説明しておく.
(「症例のポイント」より)
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