特集 潰瘍をきたす疾患
Editor's eye
馬場 直子
pp.933-933
発行日 2020年11月1日
Published Date 2020/11/1
DOI https://doi.org/10.24733/pd.0000002177
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さまざまな皮疹の形態の中で,潰瘍ほど皮膚科医にとって嫌なもの,一刻も早く治したいものはない.なぜならば,潰瘍は表皮だけでなく真皮や皮下組織,ときには筋膜や骨にまで及ぶ障害や欠損であり,一度潰瘍にまでなってしまうと必ず瘢痕を残し,決して跡形なく治るというわけにはいかないからである.また,潰瘍があると出血や感染を伴いやすく,ときには敗血症をきたし生命まで脅かされることさえある.本号では皮膚潰瘍をきたす疾患にスポットを当て,さまざまな原因により潰瘍となった症例報告を集め,また皮膚潰瘍の最新の治療法として,癌性潰瘍のマネジメント,陰圧閉鎖療法の皮膚欠損部の植皮術への応用,また褥瘡の局所療法について,それぞれのエキスパートに解説していただいた.
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