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特集 医療現場における皮膚障害
統計
チタンアレルギーの疫学的検討―徳島大学歯科用金属アレルギー外来―
Epidemiological study of titanium allergy (in Dental Metal Allergy Clinic at Tokushima University Hospital)
細木 真紀
1
Maki Hosoki
1
1徳島大学大学院医歯薬学研究部顎機能咬合再建学分野
キーワード:
チタン
,
アレルギー
,
接触皮膚炎
,
歯科
Keyword:
チタン
,
アレルギー
,
接触皮膚炎
,
歯科
pp.192-197
発行日 2020年3月1日
Published Date 2020/3/1
DOI https://doi.org/10.24733/pd.0000001959
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チタンは地球を構成する地殻の成分として9番目に豊富な,金属としては4番目に豊富な元素であり,1700年代に発見された.製錬技術の進歩に伴い,日用品や工業用品はもとより,整形外科用の固定プレートや歯科用インプラントなど,さまざまな分野で使用されるようになってきている.チタンは長年,耐食性にすぐれ,生体親和性が高く,アレルギーをおこすことが少ない金属材料といわれてきた.しかし,最近になって,チタンによるアレルギーが疑われる症例が報告されるようになってきている.
徳島大学病院高次歯科診療部歯科用金属アレルギー外来では,2002年10月からパッチテスト用の試薬にTiO2を導入し,その後,2010年にTiCl4を追加した.2002~2006年までは疑陽性や陽性を示すものは認められなかったが,2006年以降はTiO2に陽性あるいは疑陽性を示す患者が出現し,TiCl4を導入した2010年以降は陽性あるいは疑陽性を示す患者が増加してきている.そこで,徳島大学病院高次歯科診療部歯科用金属アレルギー外来における金属試薬のパッチテスト結果を2010年からの5年間分集計し,統計学的検討を行ったので,ここに報告する.
(「はじめに」より)
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