案件から学ぶ医療事故の対策と問題点
カルバマゼピン投与による薬剤性過敏症症候群を生じた例
向井 秀樹
1
1東邦大学医学部
pp.84-85
発行日 2020年1月1日
Published Date 2020/1/1
DOI https://doi.org/10.24733/pd.0000001923
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- 文献概要
・注意欠如多動性障害(ADHD)で治療中の患者.
・ADHD治療薬であるメチルフェニデート(コンサータ®)をメンタルクリニックで処方されたが,衝動コントロールが改善されないとの家族の話があり,感情調整を目的にカルバマゼピン(テグレトール®)が処方された.
・内服1カ月後に紅斑が出現したため,自己判断で服薬を中止した.
・1週間後に皮膚症状が改善しないため皮膚科診療所を受診したところ,市中病院に紹介され,中毒疹の疑いで入院となった.
皮膚生検を含め精査し,診断基準を満たすことにより薬剤性過敏症症候群(DIHS)と診断された.
(「経過」より)
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