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化膿性汗腺炎 最近の話題
大嶺 卓也
1
,
宮城 拓也
,
高橋 健造
1琉球大学 大学院医学研究科皮膚病態制御学講座
キーワード:
生物学的マーカー
,
うつ病
,
腋窩
,
Darier病
,
喫煙
,
生活の質
,
疼痛
,
変異
,
肥満
,
汗腺炎-化膿性
,
重症度指標
,
Infliximab
,
Adalimumab
,
腫瘍壊死因子アルファ
,
Amyloid Precursor Protein Secretases
Keyword:
Adalimumab
,
Infliximab
,
Axilla
,
Depressive Disorder
,
Darier Disease
,
Obesity
,
Mutation
,
Pain
,
Quality of Life
,
Smoking
,
Severity of Illness Index
,
Tumor Necrosis Factor-alpha
,
Biomarkers
,
Hidradenitis Suppurativa
,
Amyloid Precursor Protein Secretases
pp.456-463
発行日 2018年5月1日
Published Date 2018/5/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2018249800
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化膿性汗腺炎(hidradenitis suppurativa,HS)は,腋窩や鼠径部,臀部などのアポクリン腺の多い部位に,紅斑や硬結から持続する局所の熱感・疼痛を伴い,結節や瘻孔を多発し瘢痕を形成する慢性炎症性の皮膚疾患である.思春期以降に発症し慢性に経過し醜形を残すため,生涯にわたり患者のQOLを著しく損なう.従来,慢性の皮膚感染症と考えられてきたが,Crohn病に合併した化膿性汗腺炎患者がTNF-α阻害薬で改善したことより,現在では化膿性汗腺炎は感染症が本態ではなく,慢性の自己炎症性疾患の一型であると考えられるに至った.一部の家族性の化膿性汗腺炎例で,Notch受容体の切断タンパクであるγセクレターゼの遺伝子変異が報告されている.本稿では,化膿性汗腺炎の疫学や診断,治療を概説するとともに,沖縄に多いこれらの患者の詳細や最近の知見について述べる.(「はじめに」より)
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