特集 足趾の皮膚病
臨床例
軟骨分化を示した悪性黒色腫
高塚 純子
1
,
竹之内 辰也
1新潟県立がんセンター新潟病院 皮膚科
キーワード:
S100 Proteins
,
生検
,
足指
,
軟骨
,
皮膚疾患-足部
,
皮膚腫瘍
,
免疫組織化学
,
皮膚鏡検査
,
Melan-A Protein
,
黒色腫-肢端黒子型
,
HMB-45抗原
Keyword:
Cartilage
,
Biopsy
,
Foot Dermatoses
,
Immunohistochemistry
,
S100 Proteins
,
Skin Neoplasms
,
Toes
,
Dermoscopy
,
MART-1 Antigen
,
HMB-45 Protein, Human
pp.405-408
発行日 2018年4月1日
Published Date 2018/4/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2018219081
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<症例のポイント>・軟骨分化を示した悪性黒色腫の1例を報告した。・右第IV趾間皮疹を主訴に近医を受診、液体窒素凍結療法を受け、その2ヵ月後に黒色斑が出現した。・全摘標本の病理組織学的所見では、基底層に異型メラノサイトが増生し、真皮内に軟骨様細胞からなる結節形成を認めた。基底層の異型細胞はS-100蛋白、HMB-45、Melan Aが陽性で、真皮内深部病変はS-100のみが陽性であった。両者には連続性が認められたことより、深部で軟骨分化を示した悪性黒色腫と考えた。・悪性黒色腫は平滑筋、骨、軟骨、線維芽細胞等へ異分化をきたすことが知られているが、実際に遭遇することはまれであり、診断、治療に苦慮することも多く注意が必要である。
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