展望
乾癬性関節炎(関節症性乾癬)研究の変遷
山本 俊幸
1
1福島県立医科大学 医学部皮膚科学教室
キーワード:
Cytokines
,
関節炎-感染性
,
関節炎-乾癬性
,
HLA抗原
,
疾患モデル(動物)
,
肥満
Keyword:
Arthritis, Infectious
,
Disease Models, Animal
,
HLA Antigens
,
Obesity
,
Cytokines
,
Arthritis, Psoriatic
pp.1230-1235
発行日 2017年12月1日
Published Date 2017/12/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2018134040
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乾癬性関節炎(psoriatic arthritis;PsA)は,近年の有効な生物学的製剤の登場によりここ数年たいへん脚光を浴びている. 乾癬はfrom bench to clinicと,from clinic to benchという言葉が両方当てはまる分野に入るだろう.有効な治療薬の参入に伴いPsAの注目度が上がったのは喜ばしいことだが,学会のセミナーをみても,バイオが効いたという当たり前の内容のものばかりで面白くない.昨今の有効な治療薬は,基礎研究があったからこそであることを忘れてはならない.筆者は,2007年に他誌に「関節症性乾癬」というタイトルで総説を書いた1).当時はまだ, 日本語で書かれたPsAの総説論文がほとんどなかった.だったら自分で書いたほうが早い,という思いから書いたが,それから10年経ち,病態に関する新しい知見も次々に報告されている. 本稿では,PsAの病態研究を振り返り,その変遷と最近の研究の動向,ならびに今後の展望について述べる.(「はじめに」より)
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