特集 心に残る症例-40周年記念特別号
臨床例
melanoma in situ症例との出会い
斎田 俊明
1
1信州大学
キーワード:
眼瞼腫瘍
,
黒色腫
,
人工皮膚
,
生検
,
前腕
,
爪疾患
,
皮膚移植
,
皮膚疾患-足部
,
皮膚腫瘍
,
皮膚鏡検査
Keyword:
Biopsy
,
Foot Dermatoses
,
Forearm
,
Eyelid Neoplasms
,
Melanoma
,
Nail Diseases
,
Skin Neoplasms
,
Skin Transplantation
,
Skin, Artificial
,
Dermoscopy
pp.83-86
発行日 2018年1月1日
Published Date 2018/1/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2018090727
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<症例のポイント>メラノーマ(MM)の早期病変はメラノーマ細胞の増殖が表皮内に限局されるmelanoma in situとして認められる。melanoma in situ病変はすべての病型において認めることができる。筆者が経験したmelanoma in situ病変を6例紹介した。ほとんどのmelanoma in situは、良性の母斑とは区別できる色素斑状病変としてみられ、比較的容易に診断を確定できる。日本人(非白人)に好発する掌蹠MMの早期病変(acral lentiginous melanoma in situ)の検出にはダーモスコピーでのparallel ridge patternの所見が役立つ。melanoma in situは小範囲切除のみでほぼ完治する。爪部MMもin situ段階ならば、指趾を切断する必要はない。早期診断は、予後の改善と生活の質の向上にも大きく貢献する。
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