回盲部潰瘍性病変
結核菌感染症による回盲部病変 古くて新しい疾患
河内 修司
1
,
蔵原 晃一
,
八板 弘樹
,
川崎 啓祐
,
森下 寿文
,
長末 智寛
,
阿部 洋文
,
澤野 美由紀
,
渕上 忠彦
1松山赤十字病院 胃腸センター
キーワード:
ツベルクリンテスト
,
潰瘍
,
大腸内視鏡法
,
鑑別診断
,
診断用試薬キット
,
生検
,
結核-胃腸系
,
腹部X線診断
,
インターフェロンガンマ遊離試験
,
回盲部
Keyword:
Biopsy
,
Colonoscopy
,
Diagnosis, Differential
,
Reagent Kits, Diagnostic
,
Radiography, Abdominal
,
Tuberculin Test
,
Ulcer
,
Tuberculosis, Gastrointestinal
,
Interferon-gamma Release Tests
pp.359-365
発行日 2013年7月20日
Published Date 2013/7/20
DOI https://doi.org/10.19020/J05332.2013320004
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腸結核は回盲部付近に粘膜病変を認めることが多い感染症である.本症の形態学的特徴は,潰瘍の形態(輪状・帯状潰瘍,不整形の浅い潰瘍,潰瘍周囲の紅暈,潰瘍底の凹凸),萎縮瘢痕帯(半月ひだやfine network patternの消失,多発粘膜集中像,褪色調粗ぞう粘膜),腸管の変形(輪状狭窄,長軸方向の短縮,回盲部変形,回盲弁開大,偽憩室様変形)に要約される.活動性病変と治癒病変が混在する症例では診断は容易となるが,萎縮瘢痕帯や腸管変形を伴わない症例では,クローン病,アメーバ性大腸炎,NSAIDs起因性病変といった他疾患との鑑別が重要である.
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