特集 外国語で表現されやすい皮膚病
臨床例
トルテロジンによるinterstitial granulomatous drug reaction
新川 衣里子
1
,
中村 維文
,
川田 裕味子
,
高井 利浩
,
村田 洋三
,
鶴 圭一郎
1兵庫県立がんセンター 皮膚科
キーワード:
鑑別診断
,
生検
,
経口投与
,
薬疹
,
肉芽腫-環状
,
Tolterodine
,
待機療法
Keyword:
Tolterodine Tartrate
,
Administration, Oral
,
Biopsy
,
Diagnosis, Differential
,
Drug Eruptions
,
Granuloma Annulare
,
Watchful Waiting
pp.159-162
発行日 2017年2月1日
Published Date 2017/2/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2017143272
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<症例のポイント>病理組織で真皮血管周囲リンパ球浸潤に加えて、膠原線維間に組織球が浸潤。柵状肉芽腫の形成はなく、interstitial typeのgranuloma annulareと鑑別を要したが、組織球の浸潤する部分にムチンの沈着は認めなかったことよりintertitial granulomatous drug reaction(以下、IGDR)と診断した。トルテロジン中止後、1ヵ月半で皮疹は明らかに軽減し、2ヵ月後には消失したため、トルテロジンが原因薬と考えた。薬疹の型を問わずトルテロジンによる薬疹の報告は文献的には見当たらず、報告は自験例が初めてである。
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