特集 物理化学障害による皮膚病
臨床例
鞄の物理刺激が誘因と考えられた毛孔角化性病変
芝間 さやか
1
,
西澤 綾
,
高山 かおる
,
佐藤 貴浩
,
横関 博雄
1東京医科歯科大学 医学部皮膚科学教室
キーワード:
Cholecalciferol
,
Crohn病
,
胸部疾患
,
鑑別診断
,
生体刺激
,
多剤併用療法
,
経皮投与
,
Adapalene
,
アミロイド苔癬
,
角化症-毛孔性
Keyword:
Adapalene
,
Administration, Cutaneous
,
Cholecalciferol
,
Diagnosis, Differential
,
Crohn Disease
,
Drug Therapy, Combination
,
Physical Stimulation
,
Thoracic Diseases
pp.145-148
発行日 2016年2月1日
Published Date 2016/2/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2016139161
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- サイト内被引用
<症例のポイント>斜め掛けにした鞄のベルトにより、前胸部に慢性的な刺激が加わり、毛孔一致性の角化性丘疹を多発・集簇性に生じた症例を経験した。外的刺激により毛孔角化性病変を生じる疾患には、traumatic anserine folliculosis、follicular keratosis of the chin、Fiddler's neck、高齢者の臀部角化性苔癬化皮膚等さまざまなものがあるが、誘因や発生部位が異なるだけでいずれも摩擦、圧迫等の外的刺激により生じるという点では同様の病態である。類似の症状をもつ潜在的な患者は多いと思われ、その診断・原因の特定には詳細な病歴の聴取が大切である。
Copyright© 2016 KYOWA KIKAKU Ltd. all rights reserved.