特集 ワクチンと皮膚病
臨床例
BCG接種後に播種状に拡がった結核疹
高山 かおる
1
1東京医科歯科大学 医学部皮膚科学教室
キーワード:
BCGワクチン
,
結核-皮膚
,
鑑別診断
,
膿痂疹
,
予防接種
,
待機療法
,
自家感作性皮膚炎
Keyword:
BCG Vaccine
,
Diagnosis, Differential
,
Impetigo
,
Tuberculosis, Cutaneous
,
Vaccination
,
Watchful Waiting
pp.1137-1140
発行日 2014年12月1日
Published Date 2014/12/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2015074191
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<症例のポイント>6ヵ月、女児。2週間前から顔面に亀裂様のびらん痂皮を伴う紅斑が出現。徐々に四肢にも痂皮を伴う小丘疹が散在するようになった。BCG接種部位は発赤し針穴に一致した痂皮の堆積を認めた。リンパ節腫脹や発熱などの全身症状は伴っておらず、その後速やかに自然消褪したためBCG接種後の結核疹、とくに壊疽性丘疹状結核疹と考えられたが、顔面の症状が広範囲で瘢痕を残し治癒するという特異な症状があり、顔面に関しては接種部位からの直接播種の可能性も考えられた。
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