特集 隆起する皮膚疾患
臨床例
手掌に紅色腫瘤を形成した結節性筋膜炎
竹下 八菜
1
,
西澤 綾
,
横関 博雄
1東京医科歯科大学 医学部皮膚科学教室
キーワード:
腫瘤
,
人工皮膚
,
鑑別診断
,
皮膚疾患-手部
,
免疫組織化学
,
組織球腫-悪性線維性
,
皮膚外科
,
筋膜炎-結節性
Keyword:
Diagnosis, Differential
,
Hand Dermatoses
,
Immunohistochemistry
,
Skin, Artificial
,
Histiocytoma, Malignant Fibrous
,
Dermatologic Surgical Procedures
pp.535-538
発行日 2014年6月1日
Published Date 2014/6/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2014259173
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
<症例のポイント>手掌に明らかな誘因なく出現し、急速に増大傾向を示した紅色腫瘤で、生検後自壊し悪性腫瘍が疑われた結節性筋膜炎。本疾患は外傷などによる線維芽細胞の反応性増殖性疾患と考えられているが、急激な増大を示す点や病変内に核分裂像が容易にみいだされること、また周囲組織への浸潤性増殖を認めることもあり、悪性線維性組織球腫や平滑筋肉腫などの肉腫と誤認しやすい。反応性疾患であるため自然消褪した報告もあるが、本邦では結節性筋膜炎のほとんどは全切除術が施行されている。
Copyright© 2014 KYOWA KIKAKU Ltd. all rights reserved.