特集 生物学的製剤・副作用
臨床例
分子標的薬ソラフェニブによる多形紅斑型薬疹
鈴木 亜希
1
,
陳 慧芝
,
内田 敬久
,
相原 道子
1横浜市立大学 医学部皮膚科学教室
キーワード:
肝細胞癌
,
紅斑-多形性
,
生検
,
経口投与
,
薬疹
,
Sorafenib
Keyword:
Administration, Oral
,
Biopsy
,
Drug Eruptions
,
Erythema Multiforme
,
Carcinoma, Hepatocellular
,
Sorafenib
pp.445-448
発行日 2014年5月1日
Published Date 2014/5/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2014240734
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<症例のポイント>近年、癌に対する分子標的薬は日常的に使用されるようになり、多彩な皮膚反応が報告されている。分子標的薬による皮膚症状の中で手足症候群やざ瘡様皮疹などは薬理作用によるものと考えられ、中等度以下のものはできる限り薬剤を継続し治療を続けることが望まれる。ソラフェニブによる皮膚症状としては手足症候群が知られているが、多形紅斑型薬疹やStevens-Johnson症候群、中毒性表皮壊死症などの重症薬疹の報告もみられる。ソラフェニブによる多形紅斑の発症機序についてはアレルギーの関与が疑われる症例もあり、再投与に関しては慎重な対応が必要と思われる。
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