特集 生物学的製剤・副作用
臨床例
潰瘍性大腸炎に対してインフリキシマブ投与中に生じた膿疱性乾癬
堺 美由紀
1
,
今井 亜希子
,
渡邊 京子
1湘南藤沢徳洲会病院 皮膚科
キーワード:
Prednisolone
,
鑑別診断
,
生検
,
大腸炎-潰瘍性
,
多剤併用療法
,
経口投与
,
経皮投与
,
Difluprednate
,
Infliximab
,
Maxacalcitol
,
Olopatadine
,
掌蹠膿疱症
,
乾癬-膿疱性
Keyword:
Olopatadine Hydrochloride
,
Infliximab
,
Administration, Cutaneous
,
Administration, Oral
,
Biopsy
,
Diagnosis, Differential
,
Colitis, Ulcerative
,
Drug Therapy, Combination
,
Psoriasis
,
Prednisolone
,
Difluprednate
,
Maxacalcitol
pp.425-428
発行日 2014年5月1日
Published Date 2014/5/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2014240729
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- サイト内被引用
<症例のポイント>抗TNF-α製剤は生物学的製剤の1つで、関節リウマチ、炎症性腸疾患、乾癬などの治療に用いられる。しかし、理論上、乾癬の症状を軽減させるはずの抗TNF-α製剤により、乾癬様の皮疹が誘発される症例が報告されている。今回、57歳女性の潰瘍性大腸炎に対し、インフリキシマブ投与中に膿疱性乾癬を生じた症例を経験した。掌蹠の膿疱、角化性紅斑から始まり、頭部、体幹、四肢に拡大し、WBC上昇、CRP上昇を認めた。初回の皮膚症状は軽度であったためインフリキシマブの投与を継続したが、2回目の皮膚症状は悪化し、投与継続困難と判断し中止した。その後、膿疱性乾癬は消褪し、再燃はない。
Copyright© 2014 KYOWA KIKAKU Ltd. all rights reserved.