特集 滲出性紅斑とその周辺
臨床例
rheumatoid neutrophilic dermatitis(RND) 持久性隆起性紅斑、PNGDとの異同に関する考案
笹平 摂子
1
,
田子 修
,
神山 由佳
,
永井 弥生
,
石川 治
1群馬大学 大学院医学系研究科皮膚科学
キーワード:
Dapsone
,
Prednisolone
,
関節リウマチ
,
鑑別診断
,
生検
,
多剤併用療法
,
経口投与
,
皮膚炎
,
紅斑-持久性隆起性
Keyword:
Administration, Oral
,
Arthritis, Rheumatoid
,
Biopsy
,
Diagnosis, Differential
,
Dapsone
,
Dermatitis
,
Drug Therapy, Combination
,
Prednisolone
,
Erythema Elevatum Diutinum
pp.143-146
発行日 2014年2月1日
Published Date 2014/2/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2014189102
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<症例のポイント>rheumatoid neutrophilic dermatitis(以下、RND)の特徴として、1)治療コントロール不良あるいは重症のRA患者に発症しやすい、2)病理組織像では、真皮全層に好中球主体の稠密な炎症細胞浸潤を呈し、血管炎の所見を欠く、ことがあげられる。自験例は、臨床症状は持久性隆起性紅斑(erythema elevatum diutinum、以下、EED)様を呈していた。病理組織所見では、真皮に核破砕像を伴う稠密な好中球浸潤とCD68/PGM1染色陽性の組織球が多数みられた。明らかな血管炎像はなかったが、蛍光抗体直接法で真皮浅層の血管周囲にC3が沈着していた。自験例は、RAに合併するEED、RND、palisaded neutrophilic and granulomatous dermatitis(以下、PNGD)の臨床および組織学的所見を併せもっていた。これらの疾患は一連の炎症反応の異なる病期を指している可能性が考えられ、RAに関連した病態につき考察した。
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