特集 滲出性紅斑とその周辺
臨床例
診断に苦慮した好中球性皮膚症
小田 富美子
1
,
花川 靖
,
村上 信司
,
村上 正基
,
佐山 浩二
1愛媛大学 医学部皮膚科学教室
キーワード:
Prednisolone
,
Sweet症候群
,
鑑別診断
,
経口投与
,
皮膚疾患
,
膿皮症-壊疽性
,
好中球増加症
Keyword:
Administration, Oral
,
Diagnosis, Differential
,
Prednisolone
,
Skin Diseases
,
Sweet Syndrome
,
Pyoderma Gangrenosum
pp.139-142
発行日 2014年2月1日
Published Date 2014/2/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2014189101
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<症例のポイント>自験例では、繰り返す手の浸潤性紅斑、全身の膿疱、掌蹠膿疱症(pustulosis palmoplantaris、以下、PPP)様皮疹がみられ、治癒後には網状の瘢痕を残し、多彩な皮疹を呈した。病理組織像では表皮および真皮に好中球浸潤が認められた。自験例はSweet病と壊疽性膿皮症、PPPのいずれの特徴も併存するため、好中球性皮膚症の診断に留めておかざるを得ないと考えられた。好中球性皮膚症に含まれる疾患はそれぞれ独立した疾患と認識されているが、複数の合併例や移行例が存在することから、個々を完全に独立した疾患とみなすことは困難である可能性が示唆される。
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