特集 網状を呈する皮膚疾患
臨床例
紫斑がみられた温熱性紅斑
小林 祐子
1
,
坪井 良治
,
寺田 有由
,
三橋 善比古
1東京医科大学 皮膚科学教室
キーワード:
Steroids
,
紫斑病
,
鑑別診断
,
皮膚疾患-下肢
,
紅斑-熱性
Keyword:
Diagnosis, Differential
,
Leg Dermatoses
,
Purpura
,
Steroids
pp.255-258
発行日 2014年3月1日
Published Date 2014/3/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2014143315
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<症例のポイント>右下腿に生じた温熱性紅斑(erythema abigne、以下、EAI)の68歳、女性例を報告した。EAIは、熱傷をおこすエネルギーよりわずかに低い熱エネルギーに長時間、あるいは反復して曝露されることによって生じる皮膚障害である。網状の紅斑を呈することが多いが、自験例では紫斑もみられた。病理組織では小血管の拡張と閉塞、赤血球の血管外漏出を認めたが、白血球核破砕像はみられなかった。EAIは、進展するとthermal keratosisを経て有棘細胞癌を生じることがある。
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