特集 薬疹-2013
臨床例
ヒト免疫グロブリン療法が奏効したと考えられたTEN型薬疹
根本 圭
1
,
山口 道也
,
浪花 研一郎
,
一宮 誠
,
武藤 正彦
1山口大学 大学院医学系研究科皮膚科学分野
キーワード:
Acetaminophen
,
IgG
,
鑑別診断
,
経口投与
,
発熱
,
表皮壊死融解-中毒性
,
大量薬物療法
,
静脈内注入
,
薬剤リンパ球刺激試験
Keyword:
Administration, Oral
,
Acetaminophen
,
Diagnosis, Differential
,
Fever
,
Immunoglobulin G
,
Infusions, Intravenous
,
Stevens-Johnson Syndrome
pp.1165-1168
発行日 2013年12月1日
Published Date 2013/12/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2014067180
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<症例のポイント>経過からアセトアミノフェンにより発症したと考えられた中毒性表皮壊死症(toxic epidermal necrosis、以下、TEN)の1例を報告する。ステロイドパルス療法を行うも、発疹はなお拡大するため、ヒト免疫グロブリン療法(intravenous immunoglobulin、以下、IVIG)を開始した。その翌日には紅斑の拡大が停止し、びらん面からの滲出液は著しく減少した。後療法として、低用量のステロイド内服治療(プレドニゾロン20mg/day)を行ったが、再燃することなく速やかに上皮化し、後遺症を残さず治癒した。IVIGはTENの有用な治療選択肢の1つといえる。
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