特集 小児外科疾患のQOL;最近の話題
腸回転異常症の再手術に関わる因子
山口 岳史
1
,
小西 健一郎
1
,
篠原 正樹
1
,
小嶋 重光
1
,
西 明
1
Takeshi Yamaguchi
1
,
Kenichiro Konishi
1
,
Masaki Shinohara
1
,
Shigemitsu Kojima
1
,
Akira Nishi
1
1群馬県立小児医療センター外科
pp.506-509
発行日 2025年5月25日
Published Date 2025/5/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000001192
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
腸回転異常症において,多くの症例は術後経過良好であるが,一部では腸閉塞や再捻転などにより予期せぬ再手術を要することや,短腸症候群(short bowel syndrome:SBS)となってQOLを脅かされることがある。再手術を必要とする患者背景が存在するのか,腸管固定や癒着防止処置といった付加術式が再手術回避につながるのかなど,未知な点が多く,特に,患者背景に着目した報告は存在しない。そこでわれわれは,診断時現症や血液検査所見を含む患者背景,手術所見および付加術式などについて,広い視点を持って再手術との関連を検討した。本研究の目的は,腸回転異常症における再手術に関わるリスクファクターを明らかにすることである。

© tokyo-igakusha.co.jp. All right reserved.