特集 必携小児外科レジデントマニュアル1
腹部超音波検査
東間 未来
1,2
,
矢内 俊裕
1
,
益子 貴行
1
,
弘野 浩司
2
,
浅井 宣美
2
Miki Toma
1,2
,
Toshihiro Yanai
1
,
Takayuki Masuko
1
,
Koji Hirono
2
,
Nobuyoshi Asai
2
1茨城県立こども病院小児外科
2茨城県立こども病院超音波診断・研修センター
pp.780-783
発行日 2024年8月25日
Published Date 2024/8/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000000907
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はじめに
小児外科医療において,超音波検査(エコー)は,その非侵襲性と簡便性から,診断のみならず治療方針の決定および治療効果判定において決定的な役割を果たしうる。一方で,画像診断としては客観性に乏しいとされており,穿刺手技の補助としては使用するが,画像診断としての活用はまだ発展途上といえる。当院では,エコーを小児医療の重要な診療ツールとして活用すべく,「超音波診断・研修センター」を設置して,全国から技術研修生(ほとんどが小児科医)を受け入れている。多くの医師がエコーは「プローブを体に当てさえすればみえるもの」と思いがちで,自分が描出した画像を自分なりに解釈して誤診や誤判断につながっていることが少なくない。エコーは画像の出し方によって描出されるものが異なり,客観性に大きな差が出る検査である。描出された画像の読影にも一定の技能が求められる。センターではその差を最小限にすべく,医師の研修に力を入れているところである。
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