特集 必携小児外科レジデントマニュアル1
腹部単純X線写真読影
小熊 栄二
1
Eiji Oguma
1
1埼玉県立小児医療センター放射線科
pp.776-779
発行日 2024年8月25日
Published Date 2024/8/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000000906
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はじめに―腹部単純X線撮影の現在位置―
腹部単純X線写真は,現在頻用されている画像診断法であるが,急性腹症の初期の診断の場面での役割は今日では限定的となっている。国内外のガイドラインでも,「腹部単純X線検査の診断能は限定的でルーチン検査として行う意義は乏しい。異常所見がない場合でも臨床症状に応じて超音波検査やCTなどを考慮する必要がある(レベル2,推奨度C2)」1)や,右下腹部痛を訴え,急性虫垂炎を疑う場合の画像検査として適切でない2),と概して位置づけは低くなっている。
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