特集 教科書にない小児外科疾患の最新情報―国内外の文献・ガイドラインから―
直腸肛門奇形
吉田 志帆
1
,
澁谷 聡一
1
,
古賀 寛之
1
,
山髙 篤行
1
Shiho Yoshida
1
,
Soichi Shibuya
1
,
Hiroyuki Koga
1
,
Atsuyuki Yamataka
1
1順天堂大学小児外科・小児泌尿生殖器外科
pp.604-606
発行日 2024年6月25日
Published Date 2024/6/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000000849
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はじめに
直腸肛門奇形(鎖肛)における手術の歴史は古く,解剖学的研究によりさまざまな病型の理解が深まるとともに手術法が発展してきた1)。1953年にStephenが恥骨直腸筋係蹄の重要性に言及した腹会陰式手術を提唱し,1980年にはPeñaが今日の標準手術といえる後方矢状切開手術(posterior sagittal anorectoplasty:PSARP)を編み出した。1990年代に入ると腹腔鏡手術が導入されるようになり,2000年にGeorgesonらが男児鎖肛に対する腹腔鏡補助下直腸肛門形成術(laparoscopically assisted anorectoplasty:LAARP)を報告して以来,LAARPは選択肢の一つとして適応が拡大されつつある。
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