特集 小児期精巣関連疾患の診断と治療
IgA血管炎と精巣炎
岡 政史
1
Masafumi Oka
1
1佐賀大学小児科
pp.965-967
発行日 2023年9月25日
Published Date 2023/9/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000000575
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はじめに
IgA血管炎(immunoglobulin A vasculitis:IgAV)は,皮膚症状(触知可能な紫斑)・関節症状(四肢の関節炎,関節痛)・消化器症状(急性発症する強い腹痛)を三主徴とし,半数に腎症状(血尿,蛋白尿)を認める,小児に好発する小血管炎である。1837年にSchönleinが初めて紫斑と関節炎の合併を報告し,1874年にHenochが腹痛と腎炎について報告した。以来,Henoch-Schönlein紫斑病やアナフィラクトイド紫斑病,アレルギー性紫斑病などの名称が使用されてきたが,2012年に血管炎の国際会議であるChapel Hill Consensus Conference(CHCC)2012でIgA血管炎の名称が提唱された1)。
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