特集 急性虫垂炎:診断,治療,研究
腸回転異常症手術時の虫垂切除
深堀 優
1,2,3
,
伊勢 一哉
2,4
,
下島 直樹
2,5
,
高間 勇一
2,6
,
田中 芳明
1,3
,
金森 豊
2,7
Suguru Fukahori
1,2,3
,
Kazuya Ise
2,4
,
Naoki Shimojima
2,5
,
Yuichi Takama
2,6
,
Yoshiaki Tanaka
1,3
,
Yutaka Kanamori
2,7
1朝倉医師会病院小児外科
2腸回転異常症診療ガイドライン作成組織
3久留米大学医学部外科学講座小児外科部門
4仙台赤十字病院小児外科
5東京都立小児総合医療センター外科
6大阪市立総合医療センター小児外科
7福島県立医科大学ふくしま子ども・女性医療支援センター
pp.768-771
発行日 2023年7月25日
Published Date 2023/7/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000000518
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はじめに
腸回転異常症に対する手術は,1936年にLaddにより報告された手術法(Ladd法)1)が,現在もほぼすべての小児外科施設において施行されている。その要点は,①中腸軸捻転があればまず解除,②Ladd靱帯の切離,③十二指腸と結腸の間の狭小化した腸間膜を開大,④小腸を右側,大腸を左側に配置,である。また,腸回転異常症においては虫垂の解剖学的位置が通常と異なるため,将来虫垂炎を発症した際に診断に難渋することを予防する目的で,付加手術として虫垂切除が同時に行われている。
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