特集 ロボット支援手術
新生児外科手術を対象とした手術ロボット開発への期待と展望
高澤 慎也
1
Shinya Takazawa
1
1東京大学小児外科
pp.532-535
発行日 2023年5月25日
Published Date 2023/5/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000000446
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はじめに
国内のロボット支援下手術の保険適用が徐々に拡大していくなかで,小児外科領域にも徐々に導入が進められている。小児領域のデバイス開発の動向については,日本コンピュータ外科学会の年次報告で家入らが2年ごとに報告している1)。現在小児領域において,腎盂形成術,胆道拡張症手術,縦隔腫瘍などいくつかの術式で保険診療でのロボット支援下手術が可能となっている。しかし,食道閉鎖症や十二指腸閉鎖症といった,主に新生児期に実施される手術については,いまだ保険適用にはなっていない。また,手術ロボットが適応となる年齢については,特に明文化されたものはないが,たとえばda Vinci Surgical Systemの添付文書では体重10kg以上を推奨しており,林らも体重10kg以下では注意が必要と述べている2)。
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