特集 小児外科疾患に関連する症候群
HWW症候群とOHVIRA症候群
東間 未来
1
,
益子 貴行
1
,
矢内 俊裕
1
Miki Toma
1
,
Takayuki Masuko
1
,
Toshihiro Yanai
1
1茨城県立こども病院小児外科
pp.399-404
発行日 2023年4月25日
Published Date 2023/4/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000000414
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はじめに
1971年にHerlynとWernerは双角子宮の片側にGartner管囊胞を合併した同側の腎無形成を有する症例を報告し,次いで1976年にWunderlichが重複子宮の一側の子宮頸部閉鎖と傍頸部囊胞および同側の腎無形成を合併した症例を報告した。以来,重複子宮腟の片側の子宮頸部に閉鎖や囊胞を認め,同側の腎無形成を合併する症候群をHerlyn-Werner-Wunderlich(HWW)症候群と称している1)。その後,片側腎の無形成の他,多囊胞性異形成腎(multiple cystic dysplastic kidney:MCDK)や低形成腎などの形成異常に,同側の腟閉鎖および重複子宮腟などMüller管の発生異常に起因すると考えられるさまざまな内性器の閉塞性形態異常を合併する症例が報告されており,Smithら2)はこれら一連の発生異常についてobstructed hemivagina and ipsilateral renal anomaly(OHVIRA)症候群の呼称を提唱した。現在はHWW症候群をOHVIRA症候群の一亜型とするのが一般的である。
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