特集 小児外科を取り巻く最新テクノロジー
移植領域におけるliquid biopsy(ドナー由来遊離DNA断片測定)の可能性
金森 洋樹
1
,
山田 洋平
1
,
黒田 達夫
1
,
Nguyen Phuong Thanh
2
,
光永 滋樹
2
,
井ノ上 逸朗
2
Hiroki Kanamori
1
,
Yohei Yamada
1
,
Tatsuo Kuroda
1
,
Nguyen Phuong Thanh
2
,
Shigeki Mitsunaga
2
,
Itsuro Inoue
2
pp.1028-1031
発行日 2022年10月25日
Published Date 2022/10/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000000258
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はじめに
臓器移植は臓器不全に対する根治的治療となりうるが,移植された臓器の機能をいかに長期間安定した状態で保持するかということが移植医療の定着した現代に切望される課題である。その課題達成のためには異常を早期に検出し,免疫抑制の最適化状態を可能にするバイオマーカーの確立が必要である。現時点では,組織生検がそのゴールドスタンダードとなるが,針生検などによる出血や血腫などの合併症リスク,サンプリングエラー,不快な処置である点などを考慮すると,より低侵襲で高い感度や特異度を有する血清バイオマーカー,すなわちリキッドバイオプシーの恩恵は非常に大きい。
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