綜説
Liquid Ventilation
水谷 太郎
1
Taro Mizutani
1
1筑波大学臨床医学系集中治療部
1Department of Critical Care Medicine, Institute of Clinical Medicine, University of Tsukuba
pp.1169-1175
発行日 1996年11月15日
Published Date 1996/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404901367
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はじめに
いわゆるAcute(Adult)Respiratory Distress Syndrome(ARDS)に対しては,今日まで様々な治療の試みが行われて来たが,決定的な治療法は見出されていないのが実状である.しかし,近年,注目すべき幾つかの新しい方法ないしは治療方針が行われつつある.それらは,一酸化窒素(NO)ガス吸入療法1,2),Permissive hypercap—nia3),およびLiquid ventilationなどである.筆者は,1994年から1995年にかけ米国フロリダ大学滞在中に,Liquid ventilationのARDSに対する有効性に関する臨床治験に関与する機会を得た.本稿では,その経験に基づき,Liquid venti—lationに関する現時点での知見を解説したい.
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