特集 医療的ケア児支援と在宅医療
気管切開の管理
井上 剛志
1
,
守本 倫子
1
Takeshi Inoue
1
,
Noriko Morimoto
1
1国立成育医療研究センター小児外科系診療部耳鼻咽喉科
pp.507-510
発行日 2022年5月25日
Published Date 2022/5/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000000127
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はじめに
気管切開の適応は,上気道狭窄に対する気道確保と長期間の呼吸器管理の2つがあげられる。以前であれば出生直後に死亡していた可能性の高い重度先天奇形児や重症仮死児,また重篤な頭部外傷や窒息も新生児医療や小児医療の発達により救命できるようになり,気管切開をおいた管理が必要な児が増えている1)。成人と異なり,小児は年々身体が成長し,気管の太さなども変化していく。そのため,単純に小児は身体が小さいというだけでなく,そのときどきで適切なカニューレ選択や管理の方法を成長に応じて変えていく必要があることが,小児の気管切開の管理の特徴である。
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