特集 小児の便秘:最近の知見
便秘症のテーラーメイド治療―「排便日誌」による病態把握の重要性―
奈良 啓悟
1
,
窪田 昭男
2,3
Keigo Nara
1
,
Akio Kubota
2,3
1浜松医科大学小児外科
2月山チャイルドケアクリニック
3かなざきこどもクリニック
pp.398-401
発行日 2022年4月25日
Published Date 2022/4/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000000105
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はじめに
小児において,便秘症は最も多い疾患の一つである。便秘症の原因や程度はさまざまであるが,臨床でみられる小児の便秘症の多くは機能性便秘症である。『小児慢性機能性便秘症診療ガイドライン』が作成され,治療の原則が確立されている1)。しかし,時に難治性であり,慢性便秘症による重篤な症状がみられる。特に遺糞症はいじめ,登校拒否あるいは引きこもりの原因にもなり,患児のQOLを著しく損ねることがある。
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