特集 子どもの栄養ケアを見直す─分野の垣根を越えて
各論 疾患別の対応
自閉スペクトラム症の偏食と対応
田上 幸治
1
Koji Tanoue
1
1神奈川県立こども医療センター総合診療科
pp.820-823
発行日 2026年6月1日
Published Date 2026/6/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000003030
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
自閉スペクトラム症(autism spectrum disorder:ASD)は,行動,興味,または活動の限定された反復的様式,ならびに社会的コミュニケーションおよび対人的相互反応における持続的欠損を認める神経発達症の一つである。ASD児では特定の食品しか食べない,特定の食品以外を拒むといった偏食をしばしば認める1)。重度の偏食により特定の栄養素が欠乏し,深刻な合併症をひき起こすことがあり,くる病2),壊血病3),眼球乾燥症4,5),ニューロパチー6)などの症例が報告されている。このため,重度の偏食を有する児においては栄養障害が生じる可能性を常に考慮する必要がある。

© tokyo-igakusha.co.jp. All right reserved.

