特集 小児科医が知っておきたい産科の基礎知識
各論 産褥
【コラム】産科医療補償制度
山本 祐華
1
YAMAMOTO Yuka
1
1順天堂大学産婦人科
pp.828-829
発行日 2025年6月1日
Published Date 2025/6/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000002455
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産科医療補償制度とは
産科は24時間体制での分娩対応が必要となる労働環境だけでなく,分娩時の医療事故が多く訴訟になりやすいということがあり,産科医になることを希望する若手医師は多くないという状況が続いていた。そのなかで2004年福島県立大野病院事件(前置癒着胎盤の帝王切開により産婦が出血死したことに対し,手術を執刀した産婦人科医が刑法の「業務上過失致死」と「異常死」により逮捕されたという事象)が起こり,安心して産科医療が提供できる体制を作る動きの一つとして,2009年1月に産科医療補償制度が発足した。
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