特集 周産期医療のヒヤリ・ハット―医療事故・医療紛争を防ぐために 産科編
総論
産科医療補償制度の現状
上田 茂
1
UEDA Shigeru
1
1日本医療機能評価機構
pp.857-862
発行日 2023年6月10日
Published Date 2023/6/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000000955
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はじめに
分娩に関連して発症した障害は,過失の有無の判断が困難な場合が多く,医事紛争となりやすいことから,産科医療では,このような紛争が多いことが産科医不足の理由の一つであるとされ,産科医不足の改善や産科医療提供体制の確保が大きな問題となった。このため,安心して産科医療を受けられる環境整備の一環として,2009年1月より日本医療機能評価機構(評価機構)が運営組織となり,わが国の医療における初めての無過失補償制度として産科医療補償制度(本制度)が創設された。
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