特集 小児科医が知っておくべき子どもの眠り
各論
基礎疾患と睡眠障害 早産児・低出生体重児と睡眠障害
兼次 洋介
1
,
安積 陽子
2
,
三谷 裕介
3
,
水島 正人
4
,
中川 真智子
5
,
大石 芳久
6
,
安達 裕行
7
,
新井 浩和
8
,
池田 尊司
9
,
吉村 優子
10
,
菊知 充
11
,
長 和俊
12
,
太田 英伸
13
KANESHI Yosuke
1
,
ASAKA Yoko
2
,
MITANI Yusuke
3
,
MIZUSHIMA Masato
4
,
NAKAGAWA Machiko
5
,
OISHI Yoshihisa
6
,
ADACHI Hiroyuki
7
,
ARAI Hirokazu
8
,
IKEDA Takashi
9
,
YOSHIMURA Yuko
10
,
KIKUCHI Mitsuru
11
,
CHO Kazutoshi
12
,
OHTA Hidenobu
13
1北海道大学病院周産母子センター
2三重大学大学院医学系研究科看護学専攻
3金沢大学医薬保健研究域医学系小児科
4江別市立病院小児科
5聖路加国際病院小児科
6日本赤十字社医療センター小児科
7秋田大学大学院医学系研究科小児科学講座
8秋田赤十字病院総合周産期母子医療センター新生児科
9金沢大学子どものこころの発達研究センター
10金沢大学学校教育系特別支援教育グループ
11金沢大学医学系精神行動科学
12JCHO北海道病院小児科
13秋田大学大学院医学系研究科作業療法学講座
pp.1279-1285
発行日 2024年8月1日
Published Date 2024/8/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000001808
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はじめに
早産児・正期産児が入院する新生児室は,救急医療という性格上,光環境が乱れやすく,時に重症の赤ちゃんを治療する場合,常に照明が必要となることもある(恒明環境)。すでに1980年代の臨床研究から,恒明環境で保育された早産児が,昼夜の区別のある明暗環境で保育された早産児より睡眠の発達が遅れ,体重増加が妨げられることが報告されていた。また睡眠・覚醒リズムの発達には,新生児・乳児期の眠りが影響する可能性も指摘されている。とくにサーカディアン・リズムの発達には妊娠母体と保育環境が大きく影響する。加えて本稿では早産で生まれた幼児の行動・睡眠の特徴とその対応について概説する。
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