特集 小児科医が知っておくべき子どもの眠り
序―なぜ小児科医は「眠り」に目を向ける必要があるのか?
谷池 雅子
1
TANIIKE Masako
1
1大阪大学連合小児発達学研究科
pp.1157-1159
発行日 2024年8月1日
Published Date 2024/8/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000001782
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
私が一般小児科外来や乳幼児健康診査(健診)に携わっていた約20年前には,睡眠を主訴として受診・来談されるケースは少なかったが,そのなかで,親が困り果てる乳幼児の睡眠の問題が二つあった。一つは,頻回の夜泣きであり,もう一つは寝つきの悪さである。とくに夜泣きは産後うつのリスクを高め,虐待死の引き金を引いたと思われる事例の報道もあるため,様子をみましょうという対応が現在でもまだみられることは大きな課題である。
© tokyo-igakusha.co.jp. All right reserved.